研究科 第2回 乳種の違い Ⅰ

チーズの味を決定づけるのは 原料乳の獣性と飼料です。

飼料には 祖飼料と濃厚飼料があります。

祖飼料とは 繊維質の多い草や藁など反芻動物の消化機能に適したもののこと。
カロチン豊富な夏草やハーブ、花類を食べた牛のミルクで作られるチーズは
黄色味をおび 最高の品質のチーズができます。

濃厚飼料とは 穀物の種実や動物性飼料のことで
乳量増大や栄養補給のために 利用されてきました。
しかし、近年は 狂牛病などの原因物質を摂取する危険があるということで
濃厚飼料については賛否両論があります。

チーズを製造するために利用される家畜の乳には
主として牛乳、羊乳、山羊乳、水牛乳、それらの混乳。

変わったところでは、ヤク乳、ラクダ乳など。
ラクダのミルクって濃いイメージがありますね。
どんな味がするんでしょう、とっても興味があります。

まずは 牛乳と羊乳のホエーチーズの試食から
もちろん ブラインドですよ!

DSCN3382

向かって左は牛乳ホエーのリコッタ
右は 羊乳ホエーのブロッチュ

リコッタは 牛乳の甘味が顕著です。
ブロッチュは 細かいザルの網目模様がついていて すぐにそれとわかりますし
羊乳の濃厚なコクがあるので見分けるのは簡単かもしれませんね。

栄養価に富んだホエーをチーズ作りに利用することを発見したのは
たかだか100年前のことです。

ホエーを廃棄すると藻が繁殖して水中の酸素が枯渇して下水道や川を
著しく汚染し、水中生物を殺してしまうという深刻な環境問題を
孕んでいたのです。

元々はペコリノロマノのホエーから生まれたのがリコッタなのです。
羊乳のホエーには牛乳の5倍以上のタンパク質が含まれています。
イタリアやコルシカ島でホエーチーズが多いのは 羊飼育が他の地域より
多いためなのですね。

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